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吾井郷天満宮 古屋竹原の絵馬 [町歩き・須崎市]

高知県須崎市吾井郷甲 吾井郷天満宮に古くから伝わる 古屋竹原の絵馬  (須崎市教育委員会保管)                      クリックすると大きな画像が表示されます。

絵馬の題名は 「酒呑童子」 (しゅてんどうじ)。木の種類はわからないが一枚板に描かれている。絵馬全体の大きさは幅約125cm、高さ約77cm。
右上に杯を持って下界を見下ろす酒呑童子、左には行者のような5人の人物、中央下には行者に気づいた洗濯をしている女性が描かれている。梅花を得意としていた古屋竹原の作品の中では希少な存在とされている。 

作者 古屋竹原=ちくげん(実名 良材=よしき)は、天明8(1788)年に大野見郷竹原(現 中土佐町)に生まれ、14歳のときに江戸に出て絵を学び、大坂(大阪)で医術を学び帰郷後、廿代町(現 高知市)で漢学塾を開いた。
35歳のときから須崎古市町(現 須崎市)に居住し文化人の中心的人物となった。「竹原の梅」 と言われるほど梅花の絵を得意とし、また幕末の志士 間崎滄浪とも親交があったが、文久元(1861)年に没す。

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裏面には、「天保九年戊戌九月八日 御上使御通行ニ付 郷中立願成就 五月廿八日御通行」 と書かれ、下には山崎八右衛門、喜蔵、喜傳次、新右衛門ら計39名の名前が書かれている。
御上使とは上意伝達のために派遣された使者のことで、使者が地元を無事通過したことを祝い、山崎八右衛門らが吾桑天満宮に奉納したとされている。

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なお、表面右には 「天保戊戌秋日 古屋梁」 と記されている。古屋竹原は梁を含め数種類の雅号を持っていたためで、厳密には 「古屋梁の絵馬」 とするのが正しいのかも知れない。
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