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初夏 樺ノ川の棚田 [町歩き・津野町]

高知県高岡郡津野町樺ノ川(かばのかわ)
国道197線 西谷口から町道を北東に入ると山の斜面一帯に棚田が見えてくる。
棚田の原形は鎌倉時代から存在したと言われ、畑で雑穀を作っていた。
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通称 「北山」 の中腹を水源として勢い良く流れ落ちる豊富な水。
年貢が米中心となりだして、この水を引き畑は次々と水田に変っていった。

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旧葉山村内では、樺ノ川、三間川(みまのかわ)、西谷が一番早くから水稲作が行われていた。
現在では田植機などが入れるように畦道が整備されているが休耕田も目立つ。

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田植機で植えられた苗と足跡が規則正しく並んでいる。
農作業は人手を要するため 「いい」 (ゆい=労働交換)で協力し合いながら行われ、各戸で植える日を決めていた。

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秩父帯と呼ばれる崩壊しやすい地質帯に築かれた石積みの棚田。
石垣は河川から持ってきたような石が多い。随分な歳月と労力を要したことだろう。

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2条から多くても8条くらいに苗が並んだ棚田。
なかえだ、なかむね、よこた、しんでん、いけのもと、よぼしいわ、など数枚単位で田に呼び名が付けられていたが時代とともに忘れられていった。

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種まきが終わると畦で 「いしやしろさま」 を祀り、田植が終われば 「おさばいさま」 を祀り、夜は当家で結願(けちがん)という大おきゃく(大宴会)を開いていたそうだ。

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樺ノ川だけで150戸以上あった世帯も現在では30戸余りに激減した。
ほ場整備が困難な急斜面などの棚田は荒廃したり植林されたりした。

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葉山名物 鶴亀焼き [町歩き・津野町]

高知県高岡郡津野町永野 JA土佐くろしお葉山支所の一角で 鶴亀焼き が売られていた。 
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昔はあちらこちらで売られていたようだが、近年はすっかり姿を消し珍しい存在となっている。

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店主に 「昔からやっていますか?」 と聞くと、「もう昔になるねえ」 と笑顔で返してくれた。 客の話では開業して30年以上にはなるそうだ。

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金属製の型に油を塗り、生地を流し込み粒餡をのせて、もう一度生地で覆う。

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ガスコンロの中で返しながら焼き上がった一対の鶴と亀。鶴と亀を切り離し、丁寧にバリを取って仕上がりとなる。

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次々とコンロに入れて返す7本の金属製の型は1本約2kg前後、「腕に言うてくる」と店主。津野町内をはじめ須崎市内のいろいろな催物の会場へ出向いて焼いているそうだ。

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10月24日付 高知新聞の記事によると、店主は津野町杉ノ川在住で86歳、家業を継ぎ鶴亀焼き一筋に60年とのこと。
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