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改良は続く 県道久礼須崎線 [町歩き・須崎市]

高知県須崎市と中土佐町を結ぶ県道320号線。 険しい山腹を蛇行する往還筋に代わり、大正13年4月に海岸回りの道路を着工、昭和5年10月に府県道高知中村線の一部として高岡郡久禮町久禮(現中土佐町久礼)と同郡新荘村安和(現須崎市安和)間が完成した。 
完成時の資料によると、延長2里3町31間(8.238km) 幅員3間(5.45m) 工費32万円 となっている。                     (クリックすると大きな画像が表示されます)

高岡郡新荘村安和(現須崎市安和) 斜面は約70度の急角度で削られ、海岸沿いに残土を落とし工事用と思われる小道も見られる。岩山やはえ(岩礁)の松が情緒をかもし出している。

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残土は波に洗われ間もなく無くなったであろう、海岸は石垣で固められ改良の後が見える。急角度の斜面は樹木で覆い隠されて見えない、はえの松も無くなった。

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青木崎から長迫隧道を見る。 山肌は80度の急角度に切り取られ、断崖の一部はコンクリートで固められているが、未舗装でガードレール様のものはない。
(本ブログ 断崖絶壁 長佐古隧道 を参照)

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わずかに拡幅された道路には、ガードレールも設置されて洞門(ロックシェード)や落石防護ネットが張られているが、落石や斜面の崩壊は後を絶たない。

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高岡郡久禮町久禮(現中土佐町久礼)鎌田付近。 山側はほぼ垂直に切り立ち岩肌が剥き出しになって、道路には残土が置かれている。画像右上の双名島付近には伝馬船のほか四角い帆をあげた小船も見える。

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道路は山肌を掘削して拡幅されて、ガードレールやカーブミラーが設置され生活道となっている。双名島は堤防で陸続きになり灯台へ送電用の電柱も見える。

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昭和38(1963)年には一級国道56号線に昇格したが、同年には落石死亡事故が発生するなど依然として危険な状態が続いた。国は昭和42(1967)年に須崎市安和と久礼地区を結ぶ新道(延長6.3km)に着手。昭和45(1970)年に供用開始。これに伴い海岸部分は再び現在の県道320号線となった。
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